昼下がりは人妻タイム

人妻と出会った友人達はみな、口を揃えてこう言います。
「人妻、最高」と。

というのは他人の言葉から、さらに他人の口から聞いたものなので信憑性は低い。

彼らは人妻に会いたいがために携帯電話を持っているようなもの。
昼下がりを「人妻タイム」と呼び、その時間帯を中心に活動を始めます。

出会いの約束を取って来た者は皆に報告。そして終わった後も反省会を兼ねた報告会。
いつも僕はそのまったく持って興味の無い集会に呼ばれます。

ですが、実際に肉体関係にまで持っていけたのは今まで1人の一回だけ。
自分を除く五人組なのだが、残りの4人は未だにその経験が無い。
今日もその残念な報告会となった。
どんよりする空気の中、僕は聞いた。

「なぁ、人妻の何がいいわけ? BBAだろ?」
「てめぇ! もういっぺん言ってみろやコラァ!」

ビビッた。普段大人しい、通称ゴムがいきなりキレ始めたのだった。
今にも襲い掛かってきそうなゴムを必死に止めるリーダー。彼が唯一人妻と経験を持った人物で
ある。

「おっ、落ち着けって、こいつには分からんのさ、人妻の良さがな」
「なぁ、またあの人妻の話しをしてくれよ。このバカに分からせる必要がある」

ゴムが興奮冷めやらぬ感じで言うと、リーダーは「いいだろう」と言って、唯一出会った人妻の話しを始める。

周囲が皆歓喜に震える中、僕1人だけが何がいいのか分からないままだった。
僕、彼らとの縁を切ろうかな、と本気で考えた。